シンポジウム

第1回「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議」開催
(2005.7.8)

100人会議公式サイト

本年度に展開されている「認知症を知る1年」キャンペーンを推進する「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議(議長:堀田力)」の第1回の会合が7月8日(金)に東京、霞ヶ関ビルで開催された。ILCはこの100人会議の事務局を担当し、認知症の方を地域で支える国民運動を積極的に推進している。

会議は、発起人として代表の堀田力氏ほか10名、各界有識者として日野原重明氏ほか4名、地域生活関連企業・団体から全国銀行協会等12名、保健・医療・福祉系等団体から日本医師会等35名の「100人会議」会員が参加した。さらに、協力員として認知症専門家3名、推進協力自治体として川崎市等から25名の首長も参加した。

会議の冒頭、尾辻厚生労働大臣は発言の中で「認知症の問題は最優先の課題である。認知症対策に関しては、各種の施策の充実を今後一層図ると同時に住民の方々や住民組織、地元企業などが参加した地域づくりがたいへん重要であると考えている。会議の事務局として準備をいただいた国際長寿センター、呆け老人をかかえる家族の会、認知症介護研究・研修東京センターの方々に感謝を申し上げる」と述べた。さらに厚生労働省の中村老健局長は「このキャンペーンを単なる1年限りのキャンペーンに終わらせず、地域づくりを2015年までに向けて、今の段階から精力的に取り組んでいく」と今後の展望を説明した。
また、発起人の1人である長谷川和夫先生の講演では、「認知症の方一人一人を中心にしてそれぞれの物語を大切にするケア」が重要であることが示された。

次に、認知症啓発講座を町内会や老人クラブだけではなく、企業や学校においても行っている近江八幡市からその活動内容の紹介が行われ、講座参加者の声が紹介された。 続いて当日の100人会議への出席者全員が「認知症サポーター」として認定され、その後100人会議による宣言の採択をもって、「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議」がいよいよその活動をスタートさせた。

引き続き、各地で繰り広げられている認知症の方を地域全体で支える活動の報告に移った。神奈川県川崎市からは「劇団SOS」による認知症寸劇上演、北海道本別町からは「『もの忘れ散歩のできるまちほんべつ』をめざして」活動の報告、福岡県大牟田市からは「子どもたちとともに作った認知症ケア教室での絵本の朗読と音楽、対談」が行われた。これらのなかで、すでに各地で開始されている「認知症になっても安心して暮らせる町づくり」の展開が目前に再現され、会場は盛り上がりをみせた。

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