研究:2000~2015年

介護支え合い相談・研究事業 2007年度

研究名 介護支え合い相談・研究事業 2007年度
事業年度 2007(平成19)年
本研究の目的

国際長寿センターの「介護支え合い相談・研究事業」は、介護保険制度が施行された2000年の10月に始まり、2008年3月で7年半が通過しました。
この間の相談内容の変化をみると、介護保険や施設に関する問い合わせは減少し、介護者の心身疲労の悩みと介護方法の悩みが増加しました。相談者は介護そのものの悩みとともに、人間関係のトラブル、経済的問題、仕事や育児との両立、介護者が精神的な病を患っているなど、さまざまなつらさを抱えていました。また、認知症に関連する相談が7割を占めており、認知症への不安や戸惑いが大きいことがわかります。
電話相談員は、相談者の話を真摯に聴く、相談者と同じ立場で介護の悩みを共有する、相談者が求めているものを的確に掴んで対応する、介護や医療に関する最新の情報を正確にわかりやすく伝える、問題解決の道筋を一緒に考えるなどの役割が求められています。そのための研修を行い、話すことと聴くことの効用を生かした電話相談ならではの介護者支援を目指して参りました。
本報告書においては、この7年半に亘る介護相談を数量的に分析し、介護家族が抱える問題やこれからの課題の提出を試みました。また、認知症と診断される前の高齢者とその家族の悩みを相談事例の中から紹介し、「認知症かもしれない悩み」についての長谷川和夫先生の感想を掲載しました。
介護者からの相談は、一人ひとりの、一つひとつの家庭の悩みですが、それらを俯瞰すれば日本の介護の現状が見えてくるような気がします。本報告書が、高齢者介護の現状や介護者が抱える問題の一端をお示しし、問題解決の向けての一助になることができれば幸いです。

報告書名 介護支え合い相談・研究事業報告書
(A4版 118ページ)
報告書
刊行時期
2008(平成20)年3月
本報告書の内容

1.介護支え合い相談・研究事業の概要

2.介護支え合い相談記録から見た家族介護者のすがた

3.認知症に関する相談事例

  • 「認知症かもしれない悩み」を読んで-インタビュ-
  • 高齢者とその家族の声より

4.相談事例

5.介護保険制度Q&A

6.資料

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