研究:1990~1999年

高齢者の医療・福祉サービス供給システムに関する都市比較研究

研究名 高齢者の医療・福祉サービス供給システムに関する都市比較研究
事業年度 平成11年
本研究の目的

国際長寿センターは、それぞれのセンターを置く東京、ニューヨーク、パリ、ロンドンという巨大都市の社会政策、とりわけ高齢者福祉政策の質の向上を追求して、都市の比較を目的とする本プロジェクトを開始しました。
都市がその大きさだけでなく、世界の経済・文化・交通・メディアにおいてどのような役割を果たしているかを考えた時、この4都市はまさに姉妹のように多くの共通部分を持つ世界都市といえます。
これら世界都市に居住する高齢者をとりまく環境を把握し、各都市の施策の比較分析を行うとともに、よりよい政策の実現のために行政への提言を行うことは、国際長寿センターの使命と意義に合致するものです。
まず手始めに、各都市の状況の把握をデータの収集とその分析を通じて行うこととし、先行してデータの収集を行っていたパリとニューヨークに加わる形で、東京のデータ収集が開始されました。日本側の研究班は東京という巨大都市を分析するために、人口動態はもとより公衆衛生、医療サービス、交通網などのインフラ整備にも目配りをしながら、すべての基礎となるデータの収集とその分析にあたりました。
今後5年にわたって計画されている、都市比較プロジェクト全体の基礎となるデータベースの構築は、今後も引き続き行われていくものですが、報告書においては東京、パリ、ニューヨークのデータ比較をさまざまな分野において行いながら、東京という都市を「高齢者の生活の質」という視点で分析することを試みています。

<研究会メンバー>

主査:柴田 博 東京都老人総合研究所副所長

原田 謙 東京都立大学大学院都市科学研究科
藤原佳典 京都大学大学院医学研究科加齢医学
福田 敬 東京大学大学院医学研究科保険経済学分野助手
工藤由貴子 国際長寿センター主任研究員
川元克秀 東京都老人総合研究所社会福祉部門研究員
報告書名 「高齢者の医療・福祉サービス供給システムに関する都市比較研究(A4版 88ページ)
報告書
刊行時期
平成12年3月
本報告書の内容

第1章 都市比較研究プロジェクトの意義と今後の役割について
第2章 東京の社会-空間構造 都市居住高齢者の人口学的・社会学的特性
第3章 直接的健康指標から見た3都市の健康水準の比較
第4章 医療・高齢者ケア資源と利用の比較
第5章 東京・ニューヨーク・パリ:3都市における老人と子どものケア
第6章 高齢者向け在宅福祉サービスの運用の実際から見た東京の都市特性 ~24時間巡回型ホームヘルプサービスを例として~

 

参考資料

  • WORLD CITIES PROJECT
  • New York, Paris and Tokyo: Health and Social
  • Perspectives with Special Attention to Older Persons

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